出版物
CUEE/PEER若手研究者ワークショップ
建築学専攻(助教) 松井良太
1.はじめに
平成25年2月28日(木)に,CUEEとPEERの若手研究者によるワークショップが,第10回都市地震工学国際会議(10th International Conference on Urban Earthquake Engineering)の随伴行事として開催されました。今回で第6回目の開催となり,主にPEER,CUEEに所属する若手研究者が参加し,清水建設株式会社の技術研究所(以下,清水技研)にて見学会が,東京工業大学の大岡山キャンパスにて,テクニカルセッション,懇親会が行われました。
2.見学会
午前に清水技研の見学会(写真1)が開催されました。清水技研では,中村豊氏を初めとした所員の方々に御案内いただき,塔頂免震によりスウェイ,スイング,コアロッキングの3つのモードを吸収できる安全安震館など,ユニークな技術を駆使した免震構造建物等についてご案内いただきました。また,独自に開発した最先端のマネジメントシステムを用いた建物の省エネルギー化など,ハード面のみならずソフト面においても格の高い技術をご紹介いただきました。見学会の最後に,技術研究所全体に関してご説明いただき,参加者から質問が寄せられ,大変有意義な時間を過ごすことができました。
3.テクニカルセッション
テクニカルセッション(写真2)は,大岡山キャンパス蔵前会館の手島精一記念会議室にて行われました。21名の若手研究者が各人6分程度の発表を行い,2分ほどの質疑の時間が設けられました。橋脚の動的性状や,地震動を受ける杭と地盤の相互作用についての分析,実大プレキャストコンクリート建物の振動実験,トンネルの耐震性能に関する研究等,多岐にわたるトピックが紹介され,セッションは盛況なものとなりました。
【発表者】(発表順)
Jongvivatsakul Pitcha (東工大),Yuan Lu (UCB),Pant Deepak Raj (東工大),Tea Visnjic (UCB),Yang Shen (東工大),Matthew J. Bandelt (Stanford Univ.),Sarun Chimamphant (東工大),Christopher J. Motter (UCLA),Parisara Thiravechyan (東工大),Ahmet Can Tanyeri (UCB),Aikaterini Ziotopoulou (UCD),Benjamin Turner (UCLA),Kazuki Horikoshi (東工大),Gabriele Guerrini (UCSD),William D. Trono (UCB),Ken'ichi Minowa (東工大),Ning Wang (UCSD),Manouchehr Hakhamaneshi (UCD),Olafur S. Haraldsson (Univ. of Washington),Xin‐Rui Zhang (東工大),Youhao Zhou (東工大)
4.懇親会
懇親会は,本学緑が丘3号館1階で開催されました。PEER側の参加者は,普段口にすることのない寿司などの和食を興味深く味わっていました。テクニカルセッションにおける発表内容について話し合うなど,CUEE側とPEER側の参加者同士の会話も弾み,互いに親交がより深まる様子が見られました。
5.最後に
開催当日は良い天気に恵まれ,国内外の若手研究者にとって良い交流の場になったと感じられました。このワークショップを通して,若手研究者同士がより親交を深め,地震工学の国際連携が発展することを祈念いたします。また,当日見学会でご案内いただいた清水建設技術研究所の皆様,お手伝いいただいた事務局,学生の方々に深く感謝いたします。
Organizing Committee:松井良太,Fatih Sutcu,Andreea Dutu,Darren Chian
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写真1 清水建設技術研究所訪問 | 写真2 テクニカルセッション |