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Home > 出版物 > ニューズレター > 東日本大震災における土木構造物の被災状況 

東日本大震災における土木構造物の被災状況 

理工学研究科 土木工学専攻(教授) 二羽 淳一郎

 道路、鉄道等の交通インフラを中心に、東日本大震災における土木構造物の被災状況を概説する。結論的に言えば、マグニチュード9.0の大地震ではあったが、地震動そのものによる構造物被害は軽微であった。今回の被害の特徴は、巨大な津波による被害が甚大であったということである。一般的に言えば、道路橋においては落橋防止対策や橋脚の耐震補強が実施されており、それらが機能を発揮した。一方、鉄道橋では東北新幹線などの幹線では十分に耐震補強が実施されており、電化柱の損傷を除けば、インフラに対する被害は軽微であった。しかし、沿岸部のローカル線では、落橋防止対策や橋脚の耐震補強対策が遅れていたため、被害が甚大であった。

 沿岸部を中心に具体例を示す。国の直轄橋梁で落橋したのは数橋であり、これらはいずれも沿岸部で津波被害を受けたものである。津波の影響が小さい場合は、何ら損傷を受けていない事例もある。例えば、気仙沼市の鹿折(ししおり)高架橋は橋脚が完全に浸水したが、主桁が連結され、また橋脚も巻立補強済みであったため、損傷は認められない(写真1, 2)。ところが、陸前高田市の沼田跨線橋(写真3~6)の主桁はポストテンションPC単純T桁であるが、完全に落橋していた。ただし、写真5に見るとおり、落下防止装置は損傷することなく、また主桁を固定するアンカーバーも直立して現存していたことから(写真6)、津波により主桁が一旦、完全に浮き上がった後に、流されて落下したものと推定される。一方、鉄道橋では沿岸部で甚大な被害を受けた。JRの気仙沼線では数橋が落橋し、また橋脚が倒壊したものがあった。落橋に関しては、津波の直接的な影響と思われる(写真7)。写真8に示す橋脚の倒壊に関しては、河川内の洗掘の影響が考えられる。ただし、写真9のような橋脚の破壊については、耐震補強が十分に実施されていなかったことを推測させるものである。

写真1  鹿折高架橋(気仙沼市)
橋脚は完全に浸水している
写真2  鹿折高架橋
桁は連結済み、橋脚は巻立補強済み

写真3  沼田跨線橋(陸前高田市)
3連の主桁がすべて落橋

     
写真4  沼田跨線橋
落下した主桁の状況
写真5  沼田跨線橋
落下防止装置はほとんど無損傷
写真6  沼田跨線橋

アンカーバーは直立状態で現存

     
写真7  外尾川橋梁(JR気仙沼線)
RC主桁の落下状況
写真8  津谷川橋梁(JR気仙沼線)
河川内での橋脚の倒壊
写真9  津谷川橋梁(JR気仙沼線)
橋脚の破壊
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