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3rd International Conference on Advances in Experimental Structural Engineeringおよび2009 PEER Annual Meetingに参加して
土木工学専攻 博士課程学生(現学振特別研究員) 佐々木智大
2009年10月15日から16日の両日にかけて,InterContinental Mark Hopkinsホテル(アメリカ合衆国サンフランシスコ)にて3rd International Conference on Advances in Experimental Structural Engineering (3AESE)および2009 PEER Annual Meetingが同時開催された.3AESEとPEER Annual Meetingそれぞれで3つずつのセッション,計6つのセッションが同時に行われ,2日間にわたって活発に討議が行われた.東工大からは,和田教授(建築物理研究センター)がオープニングキーノートセッションで発表を,笠井教授(建築物理研究センター),山田准教授(建築物理研究センター),吉敷助教(建築物理研究センター)が3AESEのセッションで発表を,博士課程学生がポスター発表をそれぞれ行った.以下にその概要を報告する.
10月15日のオープニングキーノートセッションでは,Mahin教授(University of California, Berkeley)の司会進行のもと,Stojadinovic教授(University of California, Berkeley),和田教授,Deierlein教授(Stanford University)の3名による講演が行われた.Stojadinovic教授にはCaltransでの性能規定型設計の適用例について,和田教授には実大の構造物,特に高層ビル等の大きな建物の実際の挙動を震動台による加震実験で再現するためにこれまで行われてきた様々な手法について,Deierlein教授には性能規定型設計の現状と将来について,それぞれ講演していただいた.いずれの発表においても活発な討議が行われた.
制震および免震実験のセッションでは,笠井教授が実大5階建て建物の地震応答に与えるダンパーの影響に関する発表を,鋼製フレーム実験のセッションでは山田准教授が鋼製梁の非線形履歴モデルに関する発表を,吉敷助教がRocking Wallを有する構造の実験方法に関する発表を行い,活発に討議が行われた.
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松井氏 | 焦氏 |
1日目の夕方には,ホテルの最上階でポスター発表が行われ,東工大の博士課程学生である松井氏(建築学専攻),焦氏(建築学専攻),佐々木(土木工学専攻)の3名と17名のPEERの学生を含む28名の学生が発表した.松井氏は座屈拘束ブレースの有効座屈長について,焦氏は鋼材のエネルギー吸収性能について,佐々木はせん断耐力の寸法効果についてのポスター発表を行い,熱心に討議した.また,他大学の学生や多数の教授,研究員の方々とも活発に議論を交わし,お互いに交流を深めることができた.
この国際会議を通じて,最新の知見を得ることができたと同時に,たくさんの海外の研究者との交流を深めることができ,非常に有意義な2日間であった.
なお,今回の国際会議で投稿された論文および発表に用いられたプレゼンテーションは以下のホームページからダウンロードが可能になっている.
3AESE: http://peer.berkeley.edu/events/2009/icaese3/program.html
PEER Annual Meeting: http://peer.berkeley.edu/events/annual_meeting/2009AM/program.html