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 ■ グローバルCOEプログラムに向けて

大学院理工学研究科
土木工学専攻(教授)
二羽淳一郎

 2003年から始まった21世紀COEプログラム「都市地震工学の展開と体系化」も今年で最終年を迎える。この間、研究・教育面で、多くの成果が挙がっているが、それに加えて各種のイベントも精力的に実施されてきた。例えば、毎年3月には「都市地震工学国際会議」が開催され、アジア、欧米、国内から数多くの参加者を得ているが、第4回の本年3月には、大岡山キャンパスのデジタル多目的ホールを中心に、論文発表、ポスター発表併せて120編を超える研究発表が行われた。また引き続き、特別講演会が開催され、コーネル大学のO'Rourke教授によるハリケーン・カトリーナによる被害報告が行われた。この他、国内の一般技術者向けに田町のキャンパス・イノベーションセンターで開催される「都市地震防災セミナー」は通算10回を数え、最終年の本年もさらに数回開催の予定である。台湾の国立中央大学との共催で、台湾で開催されている都市防災技術の発展に関するシンポジウムも、本年9月には第3回が行われる予定である。この他、都市地震工学センターを訪問される著名な研究者による講演会、大学院生を中心とした3大学合同セミナーの開催など、活発な内容となっている。これらはいずれも、本COEプログラムの基本理念である、「世界最高水準の研究の推進(研究)」、「世界をリードする人材の育成(教育)」、「国内外の震災低減への貢献(社会貢献)」の3点を実現していくために、必須の事項であるといえる。

  それでは、21世紀COEプログラムが本年で終了した後は、どうなるかということであるが、文科省では2002年度から開始された21世紀COEプログラムの評価・検証結果に基づき、その基本的な考え方は継承するものの、大学院での教育研究機能を一層充実・強化して、世界最高水準の研究基盤の下で、世界をリードする創造的な人材育成を目指す、教育研究拠点の形成をさらに重点的に支援することを決定している。これがグローバルCOEプログラムと呼ばれるものであり、「生命科学」、「化学、材料科学」、「情報、電気、電子」、「人文科学」、「学際、複合、新領域」分野では、すでに本年から募集が始まっている。「医学系」、「数学、物理、地球科学」、「機械、土木、建築、その他工学」、「社会科学」、「学際、複合、新領域」分野では2008年に応募が行われる予定であるので、本21世紀COEプログラムも、来年は是非応募して採択されるよう、努力していきたい。グローバルCOEプログラムに与えられる事業予算は増加するが、その反面、採択数は、重点化の観点から21世紀COEプログラムの半分程度になると言われている。特に21世紀COEプログラムに採択されている拠点に対しては、その成果を踏まえた今後の発展が問われることとなっている。また従来以上に「教育拠点」としての実質化が求められており、大学院博士課程の振興と、世界をリードする人材の育成に向けて、一層の努力を行っていきたい。グローバルCOEプログラムに向けての皆様の忌憚のないご意見と、より一層のご支援、ご協力をお願いする次第である。


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