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 ■ 21世紀COE「都市地震工学の展開と体系化」の近況

大学院理工学研究科
建築学専攻(教授)
時松孝次

 わがCOEプログラム「都市地震工学の展開と体系化」は、大岡山とすずかけ台の両キャンパスの3研究科6専攻の建設系研究者の総力を結集し、研究、教育を通じて、地震に強い都市づくりに貢献しようとするもので、昨年夏に採択が決定しました。このプログラムを強力かつ効率的に実施するため、同年9月1日(1923年関東大震災の80周年記念日)に「都市地震工学センター」が学内に設置され2年目の秋を迎えました。

 研究面では、先端技術で防災都市づくりを進める「地震防災先端技術」、安全で快適な都市への再生を図る「都市再生防災技術」、これらの2分野を包括する観点から防災都市づくりを進めるための技術戦略を構築する「都市防災技術戦略」の3重点課題を推進しています。このため、すずかけ台地区には、「高精度地震観測ネットワーク」、「高層免震構造観測システム」、「緊急時対応評価システム」、大岡山地区には「高性能動的実験システム」、「構造物動的破壊実験測定システム」等の設備を新設するとともに、両キャンパスの研究打ち合わせ、遠隔指導などをスムーズに行うため、「ITテレビ会議講義システム」を導入しました。

 教育面では、世界をリードする防災専門家の輩出のため、博士後期課程に、専攻横断型の特別コース(アカデミックコースと実践コース)を設置し、博士課程専用のカリキュラムを整えるとともに、英語の集中訓練などの講義を開設し国際コミュニケーション能力の養成に力を入れています。また、その達成度に応じて、博士課程学生には、RA(Research Assistant)雇用並びに研究費配分、国際会議派遣、海外研究機関での研修などの支援を行い、幅広い視野と思考力の養成につとめています。さらに博士を取得した若手の研究者や専門家が早く自立できるように、ポスドクとして採用し、同時に競争的研究費の配分を行っています。本年度は、RA18名、ポスドク7名(他大学修了者4名、外国人2名)を採用し、これまでに、3名の学生を米国カリフォルニア大学、メイン大学などでの3ヶ月研修に、延べ20名の学生、PDを国際会議に派遣しました。特に、本年8月にカナダ、バンクーバーで開催された13回世界地震工学会議には、教職員18名、PD、博士課程学生等19名が出席し、50編以上の論文を発表するとともに、展示ブースを設け広報活動を行いました。

 成果発表、情報交換、研究交流の場として、本年度は、第2回都市地震工学国際会議(来年3月7、8日)、第2回都市地震工学国内シンポジウム(本年11月19日)、第1回、第2回都市地震工学若手セミナー(本年10月6日、来年3月9日)、新潟県中越地震被害調査速報会(本年11月27日)などを企画、開催しました。それとともに、行政・市民・企業などとの連携をはかりながら、震災軽減施策をより実践的なものとするため、第2回、第3回、第4回都市地震防災セミナー(本年6月25日、10月8日、来年1月28日)を、田町のキャンパスイノベーションセンターで行っています。さらに、今後、海外研究機関、地震工学センターとの共同研究や共催ワークショップなども計画しています。

  21世紀COE「都市地震工学の展開と体系化」は、「都市地震工学センター」をその活動拠点として、今後も、研究、教育、普及活動を通じて、地震に強い都市づくりに貢献していきます。皆様の、ご協力とご支援をお願する次第です。



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