- 都市地震工学に関する研究の推進
地震災害の飛躍的な軽減を目標として，モノ・ヒト・社会に関連する広範囲な研究を次の三つの視点から推進します。
- 地震防災先端技術：
- 安全な都市や社会を創成するための最先端技術として，高精度震災シミュレーション技術，スマートマテリアル構造，インテリジェント制振・免震構造，リアルタイム地盤探査，高耐震基礎，リアルタイム地震情報システムに関する開発と実用化に関する研究を行います。
- 都市再生防災技術：
- 老朽化，疲弊化した都市・社会を再生化するための防災技術として，都市施設の健全性評価，地盤と地下空間の総合防災技術，既存不適格構造物の耐震補強技術，環境低負荷型耐震補強技術，延焼防止地域計画，広域避難計画，災害弱者のためユニバーサルデザインに関する開発と実用化に関する研究を行います。
- 都市防災技術戦略：
- 人と環境にやさしい防災都市創成のための基本技術戦略として，地震リスク評価，防災投資評価，性能型設計戦略，損傷制御設計，防災教育システムに関する開発と実用化に関する研究を行います。
- 研究教育環境施設の整備
高性能動的実験システム，緊急時対応評価システム，高速破壊現象計測システム，地震時人間行動計測システムなどの基盤研究設備を整備します。また，外部にも開かれた運営を行うために，国内外の連携研究機関とのインターネット会議やマルチメディア講義を実施するための基盤IT教育設備を導入し，研究教育環境を整備します。
- 国際共同研究，国際貢献の推進
欧米先進国の先端研究機関との国際共同研究や国際シンポジウム等を企画・開催し，若手研究者や大学院生を含めた国際交流を積極的に行います。また，開発途上国の人口過密都市における地震防災技術を向上させるため，地震工学セミナーなどを実施し国際貢献に努めます。さらに，国内外の行政機関や研究機関との連携を図り，都市地震防災対策の実践展開を推進します。
- 若手防災研究者・専門家の養成
世界をリードする防災専門家の育成を基本方針とし、博士課程特別コースに、研究者の養成をめざすアカデミックコースと、即戦力のある専門技術者の養成をめざす実践コースの２コースを設置します。博士後期課程の学生から修了者に対し、技術英語の短期集中講座、RA, PDの積極的採用、国際会議発表、海外拠点校での研修支援、若手研究者研究費、海外招聘教官による指導など、様々な施策を用意し、国際的視野の向上と国際コミュニケーション能力ならびに教育力、研究力、独創力、実践力の養成を図ります。研究成果の創成・発信を担う研究者と，都市防災工学成果を国際的に水平展開する高度専門技術者を育成するために，博士後期課程に二つの都市地震工学特別コースを設置します。
- 一般市民への防災教育の推進
研究拠点形成の中で得られた知見を，日本語、英語の専門書として刊行するとともに、公開セミナー，インターネット都市地震工学講座開設などを通じて広く開示し，一般市民への防災教育を推進します。
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